ノンケのふりして2丁目へ

なりゆきで、会社の同期のノンケに連れられて新宿2丁目に行くことに。
お目当てはオカマバー。

ゲイオンリーのゲイバーには何度かお仲間さんに連れて行ってもらったことはあるけれど、
ノンケや女性OKのお店は初めて。

そこに、ぼくは今回、“彼女持ちのノンケ”として訪れることとなった...。
今回はそのレポと感想を書いてみる。

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先導してくれたノンケは、なぜかオカマ口調がうまく、何度かオカマバーに行った経験をもつ人。
彼はぼくがゲイであることは知らないが、そういうのに抵抗はないと察知してるようで、
二次会として行こうぜ、と誘われた。

他にくっついてきたノンケも数人。

2丁目に近づくにつれ、「怖えよ」「背後に気をつけないと」といったテンプレの台詞が飛び交う。
まーそりゃそう思うよね。
実はぼくゲイなんだよって言いたい衝動を抑えながら、ついていく。
何度か足を運んでいるおかげで2丁目周辺の地理感覚もついてきたが、それも隠しながら。


いよいよお店へ。
お店にはこっちウケしそうなママや店子さんがいて、
早速オネエ口調でトーク炸裂。

はじめこそビビっていたが、店子さんのさすがのトーク術で次第に慣れてきたようだ。
途中、ママの乳首をひとりずついじって採点してもらうという謎の遊びがあったり、
男同士のキスの話とかそういうのもあったけど、みんな思い存分楽しんでいた。



一方で、ぼくはもどかしさと居心地の良いような悪いような何とも言えない感情に囲まれていた。

ぼくは男が好きな男だ。立場としては店子さんと同じポジションである。
でも、同行者にはカミングアウトしていないので、ノンケと思われており、それを店子にも言っているので、
ゲイとしての発言はできない。

お客さんにはゲイ以外の方が多いので、店子さんに
「どうして男が好きなんですか?」「女と付き合ったことはないんですか?」
などの質問がよく飛んでいた。

店子さんの回答を横で聞きながら、頷くわけにもいかなし、かといって妙に知ってるような質問もできない。
せっかくこういう店に来たのだから、ぼくもゲイトークしたい。
でも、ぼくにはできなかった。

目の前にお仲間さんがいる居心地の良さと、そこにぼくが交じっていけない居心地の悪さがあった。

ぼくもゲイなのに。
ゲイの話がしたい。




会社の同期のみんなとは非常に仲良くしてもらっている。

はじめは恋人がいる(=彼女がいる)と言って、ゲイだと悟られないようにしていた。
そのおかげで安心して交流できたし、たまに同期の男子にボディータッチしても怪しまれなかった。

けれど、仲良くなってくると、そういった恩恵よりも、自分が嘘をついていることが辛くなってくる。
嘘をつくことで、同期との間に自分で壁をつくってしまっているのがよく分かる。

そうして、自己嫌悪に陥っていく。



思いつめてしまったぼくは、帰りがけに同期のホモくん(今回は不参加)にLINEを飛ばした。
「ノンケって分かんない。」
彼は、
「悩むことは悪いことでもないけど、もっと楽に考えることもあってもいい」
と答えてくれた。

ぼくはどうもくよくよと考えすぎる癖がある。
もっと楽に生きれるだろうか。

ノンケの一言一言に食ってかからずに。一喜一憂せずに。思い詰めずに。






隣の席に男女カップル(カップル以前かも)がいた。
彼らは、はじめてこういうオカマバーに来たそうだ。(デートでこういうとこ来るのもどうかと思うけど。)

まず、店子が全員男が好き、という事実に驚いていた。
それから、セックスの話、タイプの話、半生の話、自分はホモウケする顔なのかという話、
たくさん質問をして、店子さんも快く、面白く、そしてドギツく回答していた。

一般向けのバーなので、こういうお客さんは毎日のように来るんだろう。
そして、その都度同じことを繰り返し答えているのだろう。



「あなたはどうしてゲイなんですか?」
自分の存在について連日問われる心的ダメージって、けっこう大きいはずだ。
それを乗り越え、プロの店子として、笑いに昇華して笑顔でお客さんに届ける。
相当強いよ。

ゲイとしての自分とノンケとして見られる自分とのギャップに右往左往してくよくよしてる自分と、
あたかも気にしてないような店子さん。

比較することではないかもしれないけれど、知らない間にぼくは彼らに嫉妬していたのかもしれない。

みんな、悩みは持ちながらも、明るく生きてるんだよな。
変に思いつめて、辛い辛い言うよりも、楽しんじゃったほうがいい。


そう、楽しむこと。

その男女カップルの会話は、一般の人の考えるオカマ像を知れるという意味で、いい機会となった。
ノンケに扮する必要はないけれど、単独こういうオカマバーに乗り込んで、
知らないノンケさんと話をするのも面白いかもしれない。
ぼくは、そういう話が好きだからさ。

自分なりの楽しみ方を見出そう。



お店を出るとき、最後に「実はぼく、ゲイなんですよ」と心のなかで呟いた。
店子さんは、笑顔で「知ってたよ」と、ぼくのゲイとしての存在を認めてくれた気がした。







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